タイにおいて、ホンダ「ゴリラ125」のプロトタイプとみられるカスタムバイクが登場した模様である。このマシンは、人気のホンダ モンキー125をベースに、ゴリラを象徴する大型タンクと特徴的なシートを備えているという情報がSNSで見受けられる。
こだわりが見えるゴリラ125カスタムの詳細
このプロトタイプのゴリラ125の最大の特色は、スチール製で容量12Lの燃料タンクが搭載されている点にあるとされている。これは、ベースとなったモンキー125の純正タンク容量5.6Lの2倍以上であり、長距離ツーリングにおける利便性を大きく向上させるものとみられる。タンクの寸法は長さ37cm、高さ24cm、幅27cm(最大長)で、過去のゴリラのスタイルを再現しているとのことである。
主な特徴
- 鉄製12L燃料タンク: 単なるカバーではなく、燃料ポンプの位置などを調整し搭載されている模様。
- 鋲打ちシート: ゴリラのスタイルには欠かせないとされる、スタッズ付きのシートが採用されている。プロトタイプのシート高は740mmで、モンキー125(776mm)より低いが、これはテスト用に加工されたためであり、最終的な製品ではモンキー125と同等になる見込みであるという。
- クラシックな外観: 「GORILLA」のロゴステッカーやカラーリングは、1978年に登場した初代モデルを彷彿とさせるとされる。
制作者の背景と製作意図
このゴリラ125のカスタムバイクを製作したのは、タイの著名なカスタムビルダーであるNOTE氏とされている。同氏によると、多くのファンがゴリラ125の登場を望むものの、メーカーから発売されない状況を受け、自ら製作に踏み切ったとのことである。製作過程で最も時間を要したのは、フレームのスタイルを維持しつつゴリラの外観を再現する点であったという。
注目されるのは、このプロトタイプの撮影が、ホンダの125ccシリーズを専門に扱う正規ディーラー「カブハウス(CUB HOUSE)」で行われた点である。カブハウスは、これまでもモンキー125の特別仕様車などを発表してきた、ホンダのクラシックモデルの発信拠点ともいえる存在だ。
同店の店長であるPHAT氏は、このゴリラ125について「シートの形状とタンクのバランスが取れている」と高く評価しており、12Lのタンク容量がタイ国内のツーリングの可能性を広げるだろうとコメントしている模様である。
今後の展開と純正モデル登場への期待
このゴリラ125プロトタイプが、今後一台のカスタムマシンに留まるのか、あるいは外装キットとして市販されるのか、さらにはホンダによる純正モデル登場の布石となるのかは、現時点では不明である。しかし、正規ディーラーが関与しているという事実は、これが単なる一個人のカスタムに留まらない可能性を示唆しており、メーカーであるホンダへの強いメッセージとも受け取れるとの見方がある。
日本国内でも登場を待望する声が強いゴリラ125だけに、その動向が注目される。
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