【日本GP2025】MotoGP in もてぎの出場チーム&マシーン&ライダーを徹底解説

MotoGP™ 日本グランプリ
2025 タイムテーブル
Moto3™
Free Practice Nr. 1
Moto2™
Free Practice Nr. 1
MotoGP™
Free Practice Nr. 1
Moto3™
Practice
Moto2™
Practice
MotoGP™
Practice
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Free Practice Nr. 2
Moto2™
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Free Practice Nr. 2
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Qualifying Nr. 1
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Qualifying Nr. 2
Moto3™
Qualifying Nr. 1
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Qualifying Nr. 2
Moto2™
Qualifying Nr. 1
Moto2™
Qualifying Nr. 2
MotoGP™
12 Laps Tissot Sprint
MotoGP™
Warm Up
Moto3™
17 Laps Race
Moto2™
19 Laps Race
MotoGP™
24 Laps Grand Prix
真夏の祭典「鈴鹿8耐」の興奮と熱狂がまだ記憶に新しい中、日本のバイクレースファンの視線は、次に控える世界最高峰の戦いへと注がれているのではないでしょうか。そう、秋のモビリティリゾートもてぎを舞台に繰り広げられる「MotoGP™ 日本グランプリ」です。
この記事では、2025年のMotoGP日本グランプリに参戦する全チームのライダー一覧と、彼らが駆る最新鋭のマシン一覧を完全網羅。
この記事を最後まで読めば、あなたもMotoGP観戦が100倍楽しくなること間違いなし。来る日本グランプリに向けて、今から知識をアップデートし、最高の観戦体験に備えましょう!
Honda HRC Castrol #10 #36【HONDA】
数々の伝説的なライダーと共にチャンピオンシップを制し、長年にわたって最高峰クラスに君臨してきた絶対王者。そのホンダのファクトリーチームが「Honda HRC Castrol」です。
2025年シーズンからは、長年のタイトルスポンサーだったレプソルに代わり、同じくHRCと深い繋がりのあるカストロールを新たなパートナーとして迎え、カラーリングも一新。日本のファンにはお馴染みのHRCトリコロールが際立つデザインとなり、まさに「新生ホンダ」としての船出を印象付けています。

RC213V
2025年モデルは、エンジンの出力特性からシャシーの剛性バランス、そして最新のエアロダイナミクスに至るまで、全てが見直されています。
全長 (mm) | 2,052 |
---|---|
全幅 (mm) | 645 |
全高 (mm) | 1,110 |
軸距 (mm) | 1,435 |
最低地上高 | 115 |
車両重量 (kg) | FIM競技規則に準ずる |
エンジン種類 | 水冷 4ストローク DOHC 4バルブ V型4気筒 |
排気量(cm3) | 1,000 |
最大出力 | 180 kW以上 |
フレーム形式 | アルミツインチューブ |
フロントホイール (インチ) | 17 |
リアホイール (インチ) | 17 |
懸架方式(前) | テレスコピック |
懸架方式(後) | プロリンク |
燃料タンク容量(L) | 22 |
ライダー

#10 ルカ・マリーニ(イタリア)
伝説のライダー、バレンティーノ・ロッシを異父兄に持つことで知られますが、その真価は冷静かつ分析的なライディングスタイルと、的確なフィードバック能力にあります。2024年にドゥカティから移籍し、異なるメーカーのマシンを知る彼の視点は、開発が停滞していたホンダに新たな風を吹き込む起爆剤として大きな期待が寄せられています。

#36 ジョアン・ミル(スペイン)
2020年のMotoGP世界チャンピオン。スズキで頂点を極めた経験と、マシンの限界点を探り出す卓越したライディング技術は、RC213Vの開発において極めて重要な役割を担います。ホンダとの契約を2026年まで延長し、このプロジェクトを成功に導くという強い決意を示しています。
LCR Honda #5 #35【HONDA】
LCR Hondaは、HRCからマシンや技術的なサポートを受けて参戦する「サテライトチーム(独立系チーム)」です。ファクトリーチームと密接に連携し、マシンの開発データを収集・提供することで、ホンダ全体の戦闘力向上に貢献しています。特に、長年にわたり日本人ライダーを起用し続けてきたことから、日本のファンにとって最も親しみ深いサテライトチームと言えるでしょう。
LCR Hondaの大きな特徴が、マシンによってメインスポンサーが異なる点です。2025年シーズンも、1台は潤滑油ブランドの「CASTROL(カストロール)」、もう1台は日本のエネルギー企業である「IDEMITSU(出光興産)」がそれぞれメインスポンサーとなり、左右非対称のピットはMotoGPパドックの名物にもなっています。

RC213V
*Honda HRC Castrolと同様
ライダー

#5 ヨハン・ザルコ(フランス)
Moto2クラスで2度の世界チャンピオンに輝いたフランス人ベテランライダー。ヤマハ、KTM、ドゥカティ、そしてホンダと、主要メーカーのマシンを知り尽くしている彼の経験値は、まさに「走る開発ライダー」。RC213Vの弱点を洗い出し、改善の方向性を示す重要な役割を担います。

#35 ソムキャット・チャントラ(タイ王国)
タイ人初のMotoGPフル参戦ライダーとなる、アジアのニュースターです。出光がサポートするHonda Team AsiaからMoto2で勝利を挙げるなど着実にステップアップし、ついに最高峰クラスのシートを掴みました。長年、中上貴晶選手が駆ったIDEMITSUカラーのマシンを受け継ぎ、日本GPでどのような走りを見せるのか、アジア中のファンから熱い視線が注がれます。
Monster Energy Yamaha MotoGP #20 #42【YAMAHA】
バレンティーノ・ロッシやホルヘ・ロレンソといった数々の伝説的チャンピオンを輩出してきた、青き名門「Monster Energy Yamaha MotoGP」。ホンダと並び、日本が世界に誇るオートバイメーカー、ヤマハのファクトリーチームです。
しかし、近年はライバル、特にヨーロッパメーカーの圧倒的なエンジンパワーの前に苦戦を強いられているのも事実です。パワー競争で後れを取ったヤマハですが、このまま黙っているはずがありません。2025年シーズンに向け、開発体制を大幅に刷新。元ドゥカティのキーマンを引き入れるなど、組織の壁を越えた改革を断行しています。
さらに、2025年からは強力なサテライトチーム「Prima Pramac Yamaha」が誕生。これにより、グリッド上に4台のYZR-M1が並び、収集できるデータ量が倍増。開発スピードの劇的な向上が期待されています。

YZR-M1
ヤマハの2025年型マシン「YZR-M1」は、「伝統のハンドリング」と「革新的なパワー」の両立を目指して開発が進められています。最大の課題であるトップスピード向上に向け、エンジンとエアロパッケージは大きく進化するはずです。
何よりも大きいのは、強力なサテライトチームという援軍を得たこと。ファクトリーチームの2台と合わせて4台体制となることで、実戦でのデータ収集能力は飛躍的に向上します。母国グランプリとなる日本GPは、ヤマハにとって絶対に負けられない一戦。ファンの大声援を背に、生まれ変わった青いマシンがもてぎのコースをどう駆け抜けるのか、期待せずにはいられません。
新型のV4エンジンについても気になるところです。
ライダー

#20 ファビオ・クアルタラロ(フランス)
2021年にMotoGPチャンピオンに輝いた、チームの絶対的エース。マシンが苦しい状況下でも、その卓越したライディングで幾度となくヤマハを上位に導いてきました。他メーカーからの誘いもあった中で、ヤマハと共に復活の道を歩むことを選択。2026年までの契約延長は、チームの「本気度」とクアルタラロの「覚悟」の表れです。

#42 アレックス・リンス(スペイン)
スズキ、ホンダ、そしてヤマハと、異なる思想を持つ日本の3メーカーのマシンを知る貴重なライダー。2024年にチームへ加入し、その経験を活かした的確なフィードバックは、開発の方向性を定める上で不可欠なものとなっています。クアルタラロとは異なる視点からYZR-M1を評価し、マシンのポテンシャルを最大限に引き出します。
Prima Pramac Yamaha MotoGP #43 #88【YAMAHA】
2025年のMotoGPシーズンを語る上で、最大のトピックは間違いなくこのチームの誕生でしょう。長年にわたりドゥカティ陣営の最強サテライトチームとして君臨してきた「Pramac Racing」が、電撃的にヤマハとタッグを組み、「Prima Pramac Yamaha MotoGP」として新たなスタートを切ります。これは単なるチームの移籍に留まらず、MotoGPの勢力図そのものを揺るがすビッグニュースです。
長年サテライトチーム不在で、2台のみでの孤独な戦いを強いられてきたヤマハにとって、このチームの加入はまさに恵みの雨です。ファクトリーと合わせて4台体制となることで、収集できるデータ量は飛躍的に増加。ミラーとオリベイラという、異なるバックグラウンドを持つ経験豊富なライダーからのフィードバックは、開発が停滞していた「YZR-M1」の進化を劇的に加速させるはずです。

YZR-M1
*Monster Energy Yamaha MotoGPと同様
ライダー

#43 ジャック・ミラー(オーストラリア)
元ドゥカティ、そしてKTMのファクトリーライダー。Pramac Racingには2020年まで在籍しており、いわば古巣への帰還となります。ホンダ、ドゥカティ、KTM、そしてヤマハと4メーカーのマシンを知る彼の豊富な経験は、YZR-M1の開発において計り知れない価値をもたらすでしょう。アグレッシブなライディングと陽気なキャラクターで、チームに新たな活気を与える存在です。

#88 ミゲル・オリベイラ(ポルトガル)
KTMとアプリリアでMotoGPクラス通算5勝を挙げているポルトガル人ライダー。その速さと安定感には定評があり、どんなマシンでも乗りこなす適応能力の高さが光ります。彼もまた、ヤマハという新たなマシンで自身のポテンシャルを証明し、チームを勝利に導くことを目指します。
Ducati Lenovo Team #93 #63【DUCATI】
現在のMotoGPにおいて、誰が「王者」かと問われれば、誰もがこのチームの名を挙げるでしょう。イタリアが誇る情熱の赤を纏ったファクトリーチーム「Ducati Lenovo Team」です。ライダー、チーム、マニュファクチャラーの三冠を達成し、グリッドを完全に支配する彼らは、まさに現代の絶対王者です。
ドゥカティの強さの根源は、他を圧倒するパワーと革新的なエアロダイナミクスを備えたワークスマシン「Desmosedici GP」にあります。もてぎの長いバックストレートで、その真価が発揮されることは間違いありません。

Desmosedici GP25
スペック表
エンジン | 水冷、90° V型4気筒、4ストローク、デスモドロミックDOHC、気筒あたり4バルブ |
排気量 | 1,000cc |
最高出力 | 250ps以上 |
最高速度 | 350km/h以上 |
エグゾースト | アクラポヴィッチ製 |
サスペンション | オーリンズ製倒立フロントフォーク(カーボンファイバー製アウターチューブ)、オーリンズ製リアショック・アブソーバー(プリロードおよびダンピング調整可能) |
タイヤ | ミシュラン製17インチ(フロント/リア) |
ホイール・リム | マルケジーニ製マグネシウム合金 |
ブレーキ | ブレンボ製、フロント・ダブル・カーボンディスク(4ピストンキャリパー)、ステンレス・スチール製シングル・リアディスク(2ピストンキャリパー) |
乾燥重量 | 157 kg |
ライダー

#93 マルク・マルケス(スペイン)
MotoGPクラス6回を含む、通算8度の世界チャンピオン。11年間在籍したホンダを離れ、2024年にサテライトのグレシーニからドゥカティ機に乗り換えると、すぐさまトップ争いに復帰。そして2025年、満を持してファクトリーチームのシートを獲得しました。最強のマシンを手に入れた天才が、9度目のタイトル獲得に向けて牙を剥きます。

#63 フランチェスコ・バニャイヤ(イタリア)
2022年、2023年と2年連続で世界チャンピオンに輝いた(※記事執筆時点)、現役最強ライダー。冷静沈着なレース運びと、一度スイッチが入った時の爆発的な速さを兼ね備えた、ドゥカティの絶対的エースです。チームからの信頼も厚く、彼を中心にチームは機能しています。
BK8 Gresini Racing MotoGP #73 #54【DUCATI】
数あるサテライトチームの中でも、一際強い輝きを放つチームがあります。それが、故ファウスト・グレシーニ氏の情熱を受け継ぐイタリアの名門「BK8 Gresini Racing MotoGP」です。このチームは、若き才能を見出し、トップライダーへと飛躍させる登竜門として、パドックで絶大な信頼を集めています。
2024年シーズンに8度の世界チャンピオン、マルク・マルケスが電撃加入し、すぐさまトップ争いに復帰させた手腕は記憶に新しいところ。常にファクトリーチームを脅かす存在であり、彼らが使用する1年落ちのドゥカティマシン「Desmosedici GP」は、型落ちとは思えないほどの戦闘力を誇ります。2025年からは新たに「BK8」をタイトルスポンサーに迎え、新体制でシーズンに挑みます。

Desmosedici GP24
ファクトリーチームが乗る最新型(GP25)ではありませんが、このマシンは2024年シーズンにチャンピオン争いを演じた、完成度の極めて高い一台です。
ライダー

#73 アレックス・マルケス(スペイン)
マルク・マルケスを兄に持つ、Moto3とMoto2の元世界チャンピオン。2024年シーズン、兄とのチームメイトで大きな注目を集めましたが、2025年は彼がチームのリーダーとなります。ドゥカティマシンを知り尽くした彼の経験と安定感は、チームにとって大きな武器となるでしょう。弟としての立場から、経験豊富なベテランとして、その役割も変化します。

# 54 フェルミン・アルデゲル(スペイン)
Moto2クラスで圧倒的な速さを見せつけ、満を持して最高峰クラスにステップアップしてきたスペインの若き才能。ドゥカティがその才能に惚れ込み、異例の早期契約を結んだ逸材です。アグレッシブなライディングスタイルは、かつてのケーシー・ストーナーを彷彿とさせるとも言われ、彼がMotoGPクラスでどれほどのインパクトを残すのか、世界中が注目しています。
Pertamina Enduro VR46 Racing Team #49 #21【DUCATI】
MotoGPのパドックで、ひときわ眩しい蛍光イエローのカラーリングを纏い、常にファンから絶大な人気を集めるチームがあります。それが、9度の世界チャンピオンに輝いた生きる伝説バレンティーノ・ロッシが率いる「Pertamina Enduro VR46 Racing Team」です。
このチームは単にレースで勝利を目指すだけでなく、ロッシが設立した「VR46ライダーズ・アカデミー」から若きイタリア人ライダーを育成し、世界の頂点へと導くという壮大なミッションを担っています。ロッシの魂と哲学が、チームの隅々まで息づいています。

Desmosedici GP25/GP24
*2024年から継続参戦のディ・ジャンアントニオが最新型のドゥカティ・デスモセディチGP25、新加入のモルビデリが1年落ちのデスモセディチGP24に乗る。
ライダー

#49 ファビオ ディ・ジャンアントニオ(イタリア)
2023年シーズン終盤、シート喪失の危機から劇的な初優勝を遂げたシンデレラボーイ。2024年にVR46チームへ移籍すると、その才能をさらに開花させ、安定してトップ争いに加わる存在となりました。2025年はドゥカティと直接契約を結び、チームに1台供給される最新型のファクトリーマシン「Desmosedici GP25」を託されます。名実ともにチームのエースとして、どんな走りを見せるのか注目です。

#21 フランコ・モルビデリ(イタリア)
VR46アカデミーの最初の卒業生であり、2017年のMoto2世界チャンピオン。ヤマハのファクトリーチームで苦しい時期を過ごしましたが、2025年、いわば「実家」とも言えるロッシのチームへ帰還します。気心の知れた仲間たちと、戦闘力の高いドゥカティマシン「Desmosedici GP24」を得て、完全復活を目指す彼のストーリーは、多くのファンの感動を呼ぶでしょう。
Aprilia Racing #1 #72【APRILIA】
ドゥカティの「赤い軍団」がMotoGPを支配する中、その牙城を崩す最右翼として猛烈な勢いで台頭してきたのが、イタリアのもう一つの雄「Aprilia Racing(アプリリア・レーシング)」です。かつては中団グループの常連でしたが、ここ数年の目覚ましい開発により、今や優勝争いに欠かせない最強チームへと変貌を遂げました。
そして2025年、アプリリアは悲願のワールドチャンピオン獲得へ向け、パドックに衝撃を与える最強の布陣を整えました。新しい時代の幕開けを予感させる、今最も注目すべきファクトリーチームです。

RS-GP
アプリリアの躍進を支えるのが、ワークスマシン「RS-GP」です。パワフルなV4エンジンが生み出すトップスピードと、アプリリアの伝統とも言える俊敏なハンドリング性能を高次元で両立。特に、常に他メーカーの一歩先を行く革新的なエアロダイナミクスの開発は、彼らの大きな武器となっています。そのアグレッシブなマシン開発の姿勢は、勝利への渇望の表れです。
ライダー

#1 ホルヘ・マルティン(スペイン)
「マーティネーター」の異名を持つ、爆発的なスピードが魅力のスペイン人ライダー。長年ドゥカティ陣営で速さを示しながらも、掴みかけたファクトリーシートを目前で逃し、新天地としてアプリリアを選びました。その胸の内にある闘志は、RS-GPをさらなる高みへと引き上げる原動力となるでしょう。彼が加わったことで、アプリリアは初めて真のタイトル候補へと名乗りを上げました。

#72 マルコ・ベッツェッキ(イタリア)
バレンティーノ・ロッシ率いるVR46アカデミー出身で、情熱的なライディングが人気のイタリアンライダー。ドゥカティという安定した環境を自ら離れ、「イタリアのメーカーで勝つ」という大きな夢を胸にアプリリアへの移籍を決断しました。ホルヘ・マルティンという最強のチームメイトと共に、イタリアの誇りを背負って戦います。
Trackhouse MotoGP Team #79 #25【APRILIA】
2025年シーズンのMotoGPにおいて、日本のファンが最も熱い視線を送るチームは、間違いなくここでしょう。2024年にMotoGPへ電撃参戦し、パドックに新風を吹き込んだ「Trackhouse MotoGP Team」。そして何より、このチームこそが、日本の至宝・小椋藍選手が待望の最高峰クラスデビューを飾る夢の舞台です。
星条旗を全面に押し出したマシンカラーが象徴するように、アメリカからやってきたこの「黒船」が、日本の期待を一身に背負って戦います。
チームの母体は、アメリカで絶大な人気を誇る4輪レース「NASCAR」で大きな成功を収めている「Trackhouse Racing」です。彼らは単にレースで勝つだけでなく、ファンをいかに楽しませるかを常に考えるエンターテインメント集団。その斬新なアプローチとアメリカンなカルチャーは、伝統あるMotoGPパドックの中でも異彩を放っています。チーム代表には、スズキをチャンピオンに導いた経験を持つダビデ・ブリビオ氏を迎え、その体制は盤石です。

RS-GP
*Aprilia Racingと同様
ライダー

#79 小椋 藍(日本)
日本中のバイクレースファンが、この日を待ちわびていました。Moto3、Moto2クラスで着実に実力を証明し、チャンピオン争いを繰り広げてきた小椋藍選手が、ついに世界最高峰MotoGPクラスのシートを掴みました。彼の武器は、燃えるような闘志を内に秘めた冷静な分析力と、マシンを巧みに操るスムーズなライディング。モンスターマシン「RS-GP」と彼の知的なスタイルがどう融合するのか、期待は高まるばかりです。

#25 ラウル・フェルナンデス(スペイン)
Moto2クラスで驚異的なルーキーシーズンを送った、誰もが認める天才ライダー。最高峰クラスではやや苦戦が続きましたが、Trackhouse移籍後はその才能を開花させつつあります。2025年は、若く才能あふれる小椋選手と共に、チームをさらなる高みへと引き上げる役割を担います。
Red Bull KTM Factory Racing #37 #33【KTM】
MotoGPの勢力図に風穴を開け、ドゥカティや日本メーカーの牙城に果敢に挑み続けるオレンジ色の軍団。それが、オーストリアの雄「Red Bull KTM Factory Racing」です。モトクロスやダカール・ラリーといったオフロードの世界で絶対王者として君臨してきたKTMが、その不屈のレーシングスピリットと技術をロードレースの頂点に注ぎ込んでいます。
「READY TO RACE」というスローガンが示す通り、彼らの戦いは常にアグレッシブ。その挑戦的な姿勢とエキサイティングなレース展開は、世界中のファンを熱狂させています。

RC16
KTMのワークスマシン「RC16」は、他のメーカーとは一線を画すユニークな特徴を持っています。MotoGPクラスでは唯一となる鋼管トレリスフレームと、自社グループのWP製サスペンションを採用。これがもたらす独特のフィーリングと、年々戦闘力を増すパワフルなV4エンジンが、KTMの武器です。ライダーの闘志をダイレクトに走りへ反映させる、まさに「戦うため」のマシンと言えるでしょう。
ライダー

#37 ペドロ・アコスタ(スペイン)
「100年に一度の逸材」と称され、2024年にMotoGPデビューを果たすや否や、センセーショナルな走りで世界を驚かせた若き天才。その規格外の才能が認められ、わずか1年でファクトリーチームへの昇格を果たしました。彼の加入は、チームに新たな爆発力をもたらす起爆剤となるに違いありません。

#33 ブラッド・ビンダー(南アフリカ)
レース終盤の驚異的な追い上げから「サンデーマン」の異名を持つ、南アフリカ出身のライダー。どんな状況でも決して諦めない、アグレッシブなライディングが彼の真骨頂です。MotoGPの全クラスをKTMと共に戦い、最高峰クラスまで上り詰めた叩き上げのエースであり、チームからの信頼は絶大です。
Red Bull KTM Tech3 #12 #23【KTM】
Red Bull KTM Tech3は第二のファクトリーチームとして、衝撃的な布陣でチャンピオンシップに殴り込みをかけます。。サテライトの常識を覆す、最強の刺客の誕生です。
Tech3は、2025年からKTMファクトリーチームと全く同じ、最新仕様のワークスマシン「RC16」の供給を受けることが決定しています。これは、彼らがサテライトチームでありながら、事実上ファクトリーチームと同等の戦闘力を持つことを意味します。

RC16
*Red Bull KTM Factory Racingと同様
ライダー

#12 マーベリック・ビニャーレス(スペイン)
スズキ、ヤマハ、アプリリアという「異なる3つのメーカーでMotoGPクラス優勝」という、前人未到の偉業を成し遂げた天才ライダー。彼の次なる目標は、4メーカー目となるKTMでの勝利です。その卓越したライディング技術とマシン開発能力は、KTMプロジェクト全体を大きく前進させる切り札となるでしょう。

#23 エネア・バスティアニーニ(イタリア)
「野獣(La Bestia)」の異名を持ち、レース終盤の猛烈な追い上げで幾度も勝利を掴んできたイタリアンライダー。ドゥカティのファクトリーチームで苦しい時期も経験しましたが、その速さは誰もが認めるところ。新たな挑戦の場としてKTMを選んだ彼の爆発力が、オレンジ色のマシンで再び解き放たれるのか、注目が集まります。
まとめ 予測不能な2025年MotoGP日本GP、歴史の目撃者となれ!
ここまで、2025年のMotoGPに参戦するチーム一覧とそのマシン、そしてライダーたちを解説してきました。MotoGPの歴史上、これほどまでに見応えのあるシーズンは過去になかったかもしれません。改めて、MotoGP日本グランプリの絶対に見逃せないポイントをまとめましょう。
- 史上最大の移籍市場と勢力図の激変
- Ducati: 現役王者バニャイアと生ける伝説マルク・マルケスが組む史上最強のドリームチームが誕生。チーム内バトルは必見です。
- Aprilia & KTM: 打倒ドゥカティの筆頭として、アプリリアはマルティンとベッツェッキ、KTMはバスティアニーニとビニャーレスをサテライトに迎え入れ、ファクトリーと遜色ない超強力な布陣を完成させました。
- 日本メーカーの逆襲: ヤマハは強力なサテライトチーム「Pramac」を得て反撃の狼煙を上げ、ホンダは苦境からの復活を期してマシン開発を推進します。
- 日本の至宝・小椋藍、ついに最高峰クラスへ
- 多くのファンが待ち望んだ小椋藍選手が、Trackhouse RacingからMotoGPクラスにデビューします。秋の日本グランプリは、彼にとって待望の凱旋レース。もてぎに響き渡る大声援が、彼の力になることは間違いありません。
- 予測不能なチャンピオン争い
- 絶対王者ドゥカティか、新興勢力のアプリリアか、勢いに乗るKTMか、それとも日本メーカーの意地か。全てのコーナー、全てのストレートで、予測不能なバトルが繰り広げられます。
これだけのドラマが凝縮された2025年シーズン。そのクライマックスの一つとなる日本グランプリは、間違いなくあなたの記憶に深く刻まれる一戦となるでしょう。
さあ、今すぐチケット情報をチェックして、秋はモビリティリゾートもてぎへ!最高峰のライダーたちが織りなす情熱と技術のすべてを、その五感で体感してください。
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